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脱、ポピュラー

台風が来て

早く帰ってきた中学生たちが


早帰りにはしゃいでつかれて

お昼寝したまま夕食をスキップ


かわいいところがまだあります


さて

今日は本の話をいいですか


タイムリーな日本の受賞作が

ガンガン借りられた町の図書館が

閉館になって以来


この頃は、

ポピュラーで新鮮な国内作品は遠くなり


軽いよね、という理由で

新書や文庫をしばらく読んでいました


群馬旅行でお名前を発見して以来

ずっと気になっていた山田かまちは


快楽主義でいて、向上心の塊だから

きっと葛藤が大きかっただろうなとか


この世界は素晴らしいと信じてやまない

明るさと勢いがすごかった


ニヒリズムのカミュを解説した一冊は

快楽主義こそ正しいはずだぞと言い


民主主義、資本主義、平等を批判し

弱者と強者の間の正しい格差を強調


もらいものの上野千鶴子さんの一冊は

異文化交流(文脈で言うと男女)からは

不快なノイズや摩擦が必ず起こるが


そこから新しい文化や情報、知識が生じる

それが情報生産性である!!として


未開な可能性が山ほど残っているよ

男女共同参画、進めましょうと語り


なんとなく手に取ったカミュは

犯罪者は必ず悪なのかと問い


そんなものは必ず悪に決まっているよ

という世界の法の裏側で、文学の世界では

結構異を唱える作品に出逢うから

そういうところも、文学の魅力と思ったり


タイトルとシンプルな装丁に惹かれたサガンは

感情はいつもひとつではなく

矛盾するふたつ以上の感情が動く様子を書いており


それって複雑だけど

とても快活で清々しく感じたり


理想や正しさと自分自身の心地よさやしあわせは

必ずしも同じ方向に位置しない、ということとか


ここまで何冊か読んで

最後のサガンが、山田かまちやカミュの

快楽主義とニヒリズムに繋がるわけで


たのしい、読書

あれ読んでこれ読んで

忘れて、思い出して、繋がって


ああおもしろい

NICE読書

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