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その他作品

コンセプト集

コンセプト集

作品をつくっていると小話ができてしまうことがあります。

そのうちのひとつ

敷居の椅子

-そのうちのひとつ-

物体は

時の流れと環境を要因に変化を続ける

一粒の種は、芽を出し葉を広げ

幹を伸ばし枝をつける

干ばつに遭ったり、雷神に打たれたり

いずれ朽ちて土に還る

雨に濡れること、陽に照らされること

キイクイムシに喰われること

ヤマネやムクドリが来て巣をつくられること

「僕に出逢うこと」も樹にとって

できるだけそれらとかわらないように。

生き物は、生きるために樹と関わる。

僕もそのうちのひとり。

キクイムシとヤマネとムクドリと

同じ立場で樹にふれる。​

それが僕が樹を削る時の指針。

一粒の種が樹となりいずれ木材となり、

その先にも彼らの生涯は続いていく。

僕が作るカタチは樹にとって

膨大な時間と共に在る膨大な変化の過程の

そのうちのひとつだと捉えている。

ひなにんぎょう

ひなにんぎょう

お内裏様120×100×60mm 

お雛様100×140×120mm サクラ

箱 キリ

娘が生まれたことを、祝う
無事に成長して欲しいと、願う

想いを込めた贈り物、雛人形
一年一年織り重ねる行事、雛祭り

その時そこに在るべき、カタチ

女性の理想を想い、女性をつくる
男性の理想を想い、男性をつくる
どう在って欲しいか、どう在るべきか

想いは意外と、背中に映り

ずっと見てきた親の其れのようであり
娘に見せるべき自分の其れのようであり
未来に臨む娘の其れのようでもある

 

この作品は、長女が初節句を迎えるに当たり製作しました。
「娘に雛人形を贈る」ことを考えた時に、僕の場合、

「木でつくる」ことはごく自然なことでした。
これは、「僕が、木でつくる、雛人形」としてのカタチです。
僕が娘に贈るものだから、小さくて簡素です。
木でつくるから、お雛様が2部材に分かれます。
木目を、衣は横に、髪は縦に流した方が自然だからです。

僕は、この雛人形と合わせて簪(かんざし)を贈りました。
この簡素な雛人形の背景に、雛飾りの一部として華やかな

簪を飾ります。
七五三や成人式などハレ日には、彼女の髪を飾るでしょう。
雛飾りを見る度、彼女は簪に憧れるかもしれません。
簪を髪に刺す未来の自分に、憧れるかもしれません。
この簪は、残雪の陰で春を待つ強く清らかな梅の花を

モチーフにしています。
冬の終わりに生まれた彼女に、ぴったりだと思って選びました。

 

くつべら

ヤマザクラのくつべら

木口から斧を入れる

その衝撃で木は

割れたいように割れていく

 

鋸で挽いたのとは違い

サクラ自身、割れたいように割れた

そのカタチ

 

木目に沿う割れ面は

そんなサクラ自身の主張

このカタチをもとに

次はつくり手がカタチを仕上げる

 

硬い、紅い、ヤマザクラ

 

その紅さは、歳月と共に深く増し

靴を履くたび、新緑の中に灯る

薄紅の花を思い出させる

玄関を飾れるくつべらです。

​スタンドは、立てるタイプと置くタイプがあります。

 

ちゃぶ台

ちゃぶ台​

従来のちゃぶ台の折り畳み機構の問題点を解決すべく、使いやすく直しやすいオリジナル機構で製作しました。

 

折畳みアクションの軽減、経年に伴う脚のがたつきをメンテナンスで解消、折畳んで持ち運ぶ際の脚のパタパタを解消。

 

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