孵化日和
夕方、ばたばたと忙しい台所に
遠く縁側で宿題中のもっちゃんの声。
も「おかーさーんっ!」
私「なにー!」
も「ちょっと来てーっ!!」
私「やだーっ!」
も「だってさー
たまごがかえったーっ!」
私「はー?なにのーっ!
も「かまきりーっ!」
私「あーそーっ!」
も「たまごはどこにあるかわかんないんだけどー
かまきりがいっぱいーっ!」
・・・!?
私「えっ!?もしかして家の中っ!?」
↑すでに駆けだす。
も「そーっ♪」
見ると縁側に
5ミリくらいのカマキリ、いっぱい。
いっぱい、いっぱいっ!
「おかあさん30匹くらいはいるっ♪」
冷静に数えて誇る中学生。
なんだっておもしろいことが起こるよね。
毎日毎日おもしろいよね。
長年山で暮らしているけど
かまきりの里親になったのは初めてだよ。
こんなに固まっていたってことは
きっと今日が巣立ちの日だったのでしょう。
おめでとう、でもさようなら。
運よく縁側だったので
ほうきでほいほい掃かれてお終い。
しかしカマキリだったからまだいいです。
これがあんなものやこんなものだったら・・・
いやだなー。
山暮らしってたまに、本当に
「ギリギリだな」って思う。
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