冤罪、毒インコ
今、この部屋に鳥がいます。
インコ。
ご主人がお出掛けで
数日のお預かりです。
名前はキィちゃん。
何度かこうしてうちに泊まっていて
もう常連さん。
子供たちも喜んで
水を替えたり餌を替えたり
小松菜を差し入れたり。
かいがいしく世話を焼きます。
キィちゃんは
喋るときはたくさん喋りますは
黙るときは、とても静かです。
黙ってるキィちゃんを傍らに
若林とインコ談義。
鳥って頭小さいよね。
こんな小さい脳みそじゃ
情報処理能力低いよね。
じゃあ言葉はきっと
わかってないよね。
それにそうじゃなくちゃ
こんなカゴの中じゃ
生きていけないよ。
人じゃ狂って死んじゃう。
っていうか、鳥籠は小さいよね。
だって鳥って鳥だよ、本来大空だよ。
でもインコは
野生じゃ生きられないじゃない?
ペット用でしょ?
分かんないよ、生きていけるかも。
だって毒ありそうな色してんじゃん。
ピチチ!ピチチクルクル!!!
ピピチ!チチクククチチ!!!!
そこまで黙って聞いてたキィちゃん。
なんかすごい勢いで反論。
毒なんかないってっ!!
あんたたちインコの何も
知らないくせに
勝手なことばっか言って!!!
さっきから!!!
毒はないよっ!!
明らかに怒ってたなー、あれは。
あの大きさの脳みそで
この情報量を処理してるなら
キィちゃんの脳みそは
スマートタイプの超高性能。
人にわからないことは
この世に膨大にあるはず。
そっか。
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